GAMOYON Galleryでは3月8日からDrawing in my room4を開催しています。


 川崎さんは、これまで100号や150号の大きなキャンバスを平置きにし、

絵の具を流しこむことで緊張感ある大画面を作られてきました。今回はサイズ

は小さいですが緊張感はそのままに、色のグラデーションの中に丸いフォルム

が可愛らしく、また時に艶かさも感じる作品となっています。少ない要素と

その均衡が秀逸な作品です。


 阪本さんは普段、見かけるビルや車、街並みの様子をコラージュし、壁一面

を埋めるような大画面に色を抑えたモノトーンの絵を描かれます。今回は

身近な植木鉢の木や草花、鳩や犬といった小さな物を対象にしたドローイング

を展示されています。プラダンやゴムシート、ホログラムシート等素材もいろ

いろ、展示の仕方も素材によって様々です。是非ギャラリーにて阪本さんがモ

チーフを探す視点の動きのように、作品を探してみてください。


 松浦さんはドンゴロスや麻紐で自分で織った布を支持体として荒い目の隙間

から見える空間と画面の色の相互往きかう面白さを描かれてきましたが、今回

は作品を描く前のドローイングを、和紙に水彩で描いたものを出品されていま

す。モチーフとなるものへの焦点の当て方や色の選び方など、とても魅力的な

作品となっています。


 渡辺さんの今回の作品は「葉っぱの上にいる人」の絵です。

 葉脈が人のようになっているのか、人が寝転んでいるのか、はたして人なのか、

人は抽象的に描かれており、考えれば考えるほど不思議な絵です。爽やかで

可愛らしい色彩は、春の暖かさを感じられる優しい絵です。渡辺さんはいろ

んなところから、描画対象を見つけてこられますが、その視点が面白いと思

います。


 是非ギャラリーにてじっくりとご高覧いただけると幸いです。